私たちは、それぞれが主人公としてそこに立つ、「表舞台」に生きています。
そして、そのステージにはスポットライトが当てられていて、
舞台の上をいろいろに照らし出しています。
喜劇もあれば悲劇もあって、人間ドラマの明暗が、
色とりどりに演じられます。
舞台上の登場人物たちは、それぞれの役割を演じながら、
いろいろにその命を輝かせあっています。
「表舞台」があれば、そこにはかならず「舞台裏」もあります。
私たちが立つそれぞれの「表舞台」は、それを支える「舞台裏」に比べれば、
ほんの小さなスペースでしかありません。
私のステージと誰かのステージは、それぞれの「舞台裏」でつながっていて。
(あなたのステージともつながっていて)
すべての人生の「舞台裏」には、それぞれのステージを映し出す光源が、
果てしなく広がり、満ち満ちています。
舞台裏へと去っていったドラマの登場人物たちは、
ひかりの世界にとけていって、
ひとつのいのちとなっていきます。
新たなドラマのステージを照らす、
眩いばかりの光源となって、生き続けています。
ひかりといのちに、なっていきます。
自分の役を終える そのときには
舞台裏で待つ ひかりといのち の中へ
すべてとともに とけていければ
ほとければ
2020年11月21日 港区立麻布区民ホールにて
スタジオQ第8回公演/麻布演劇市248回公演
脚本・演出 石黒健治 『端縫いのクニマス』より
ビデオ撮影:角川KOUSUKE
画像キャプチャ:河上朋弘
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