しかしながら自分自身に振り返って考えてみると、私たちは普段の生活のなかでも、極端にものごとを考え、行いがちなことが多いように思われます。あらかじめ用意された選択肢の中で、右だ、左だ、などと断定して考えてみたり、何々派、何々主義というようなものに自分を属させて考えてみたり、自分の立場に頑なにこだわって他を認めようとしなかったり。 あるひとつの極端な意見には、必ずそれに反対するもうひとつの極端な意見が現れます。 意見と意見が対立し、どちらの方が正しいかと主張しあうようなことはよくありますが、両者が互いに打ち負かそうとして衝突しているうちは、本当に誰もが正しいと思えるところにたどり着くことはありません。自分の意見を客観的に見つめ直し、相手の意見を冷静になって受け止め、両者の良い部分と悪い部分とを互いに認め合うことが大切です。 言い張らず、話し合う。話し合い、歩み寄る。 そうすることで、互いの意見を向上させることができるはずです。 そうすることで、現状をよりよい状況へと変革させていくことができるはずです。 観念にとらわれて極端な方向にいくと、必ず無理がかかります。いまある状況を、どうにか、なんとか、好転させていけるように意志を定め、いまを前向きに行動し続けることが得策なのです。 |