- RIN KUU KI -
琳空記
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1999/06/20 「不思議なこと」
門徒さんが亡くなられると、電話がかかってくる。
そして早速「枕経」に、その門徒さんのお宅へと出かける。
ご遺族の方々の、泣き崩れ、呆然としている中、
死にたてホヤホヤのご遺体を前にして、経を読む。

UFOとか、予言とか、おばけとか、怪奇現象とか、
普段はそんなことを、「不思議なこと」だと思ってたりするけれど、
ちょっと前までは生きていたはずのひとが今は動かなくなっていて、
その亡きがらを前にして相変わらず生きている自分たちを思うと、
自分の存在や生きているという現実のほうが、よっぽど「不思議なこと」だと思ったりする。
自分がいま、ここにいるということのほうが、ほんとに「不思議なこと」だと思えたりする。


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