苦(くる)しいという字は、苦(にが)いとも読めます。辛(つら)いという字は、辛(から)いとも読めます。
人生の酸いも甘いも塩っぱいも、よくよく味わいながら生きるしかないのだと思います。それが人生を味わうということなのだと思います。
大人になってはじめて、苦味を美味(うま)いと感じられるようになりました。辛(しん)も苦(く)も、人生を味わうためのスパイスだと思いたいものです。
そういえば、焦(あせ)りという字は、焦(こ)がしとも読めますね。焼きおにぎりのおこげは美味しいし、焦がしにんにくなんかもクセになる味です。恋い焦がれて待っている時間というのも、そう悪く無いものだと思います。
早くコロナ禍が収束するといいと、心から思います。会いたい人と会って、一緒に美味しいものを食べたり、お酒を味わったり、いろいろと語り合ったり、笑い合ったりしたいものです。人と人とが出会うことの素晴らしさを、また思い切り楽しめるときが来るようにと、心から願います。
コロナウイルスのせいで大変な経験をすることになってしまった、そんなふうに思ったりすることもありますが、コロナ禍があったからこそ、未来にはこれまでにはなかったような、善いことだって起きるかもしれません。
「災い転じて福と為す」という言葉があります。「人間万事塞翁が馬」という言葉もあります。
先人が経験してきたことの積み重ねから、時代を越えて今に伝えられていることです。
これからの未来が少しでもよくなっていくように、心に願っていたいと思います。