言いようの無い不安や恐れに迫られて、「心の壁」に閉じこもり、
塞ぎ込んでしまうようなことは、誰にもでもよくあることかもしれません。

何のために生まれて、何のために生きているのか、
漠然とした思いを秘めながら、それには触れないようにしている、私たちかもしれません。

そんな気持ちを誤摩化しながら生きることは、案外普通なことなのかもしれません。


インターネットやマスメディアの伝える情報によって、
世界中に溢れかえる様々な出来事や問題を知ることはできても、
それに対して何もできずにいる、私がいます。

自分の半径100メートル以内にある不幸や不条理であっても、
気付きもしなければ、見て見ぬふりだってしてしまう、私たちです。


城外での老人や病人や死人との遭遇に、城壁の内側へと逃げて戻ったシッダルタの姿には、
現代社会に日々を生きる、私たちを見るようです。

快適な生活に閉じこもって外に広がる世界を見ようとしない、
自分に不都合なものは意識の外へと離して近づけようとしない、
そんな私たちの姿です。



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